2011年に誕生したFound MUJI(ファウンド ムジ)は無印良品の原点とも言える上質なセレクトショップです。
しかし東京都以外では割と認知度も低いのが現状。
本日はそんなFound MUJIをもっと知ってほしいという想いから、販売商品やバックボーンに至るまで徹底解説いたします。
記事を読んだ後は、ぜひ青山のフラッグシップ店に足を運んでみてください!
目次
1.Found MUJI (ファウンド ムジ)とは
1-1.無印良品の原点
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2015/12/205-found-muji.html
無印良品は創業当初から「世界中のベーシックなサニタリー(日用品)を現代の人々が使いやすいように、少しだけ手を加えて世に送る」というクレドの下、良質なアイテムを探求し提案し続けていました。
この姿勢をさらに掘り下げ、よりプロフェッショナルな視点でセレクトされたアイテムが集う店舗となったのが、現在青山通りにフラッグシップ店を構えるFound MUJI(ファウンド ムジ)です。
つまり無印良品のモノ選びに対する世界観が色濃く投影されているのがFound MUJIなのです。
1-2.ショップでありギャラリーでもある
出典 : https://www.japandesign.ne.jp/dsp/20_3.html
Found MUJIには従来の無印良品の店舗と大きく異なる点があります。
それは「ギャラリー(展示)としての機能も担っている」ということです。
通常の無印良品では、ファッションや雑貨、コスメから家具に至るまで当然ながら「売ることを前提とした」統一感のあるアイテムが販売されています。
しかしFound MUJIではその既成概念を覆し、「まだ現在の段階では販売することができない状態のアイテム」も通常のアイテムと一緒に陳列されているのです。
言い換えれば、そういった商品は展示品として楽しんでいただくということになります。
購入はできないけれど、世界中で愛されてきたベーシックなアイテムを眺めることで、現地の生活や文化に思いを馳せることができるなんて粋だと思いませんか?
2.Found MUJIで展開されてきたこだわりの逸品
2-1.スツール
出典 : http://www.tokyo21.jpn.org/blog_found-muji_aoyama/
中国の家庭ではポピュラーなポリプロピレンという素材を用いたスツール。
スツールとは背もたれのない一人がけの椅子のことを言います。
使わないときは重ねておけるので邪魔にならず、軽くて移動もしやすいので中国の一般家庭では重宝されているようです。
正直なところあまり頑丈な作りとは言えないですが、その脆さもまた人間味を感じます。
壊れてしまってもまた買い足したくなる愛嬌たっぷりのスツールです。
2-2.ヒノキの箱
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2016/07/224.html
一見何の変哲もないシンプルなヒノキの箱。
しかしこの箱に使用されているヒノキにはバックボーンがあります。
住宅用の木材を扱う高知県の四万十町農林組合、ここで住宅用に使用できない端材に命を吹き込むべく市場価値の希薄な木材を使って家具を作る試みが始まりました。
いらない木材はない…そんな「物を大切にする伝統的な日本の姿勢」がFound MUJIでヒノキ箱として姿を変え提供されています。
四万十ヒノキの香りが心地よく、使い勝手も抜群のヒノキ箱です。
参考価格 : 大サイズ 4,500円(税込)
2-3.伊賀の焼き物
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2016/09/228.html
三重県の特産品として知られる伊賀焼きの急須です。
伊賀で採れる陶土(陶磁器の原料になる白色の粘土のこと)は耐熱性と蓄熱力が高いのが特徴。
日本においては1300年の歴史を持ち、茶道の栄えた安土桃山時代にはあの千利休も好んで伊賀の焼き物を使用したと言われています。
使えば使うほど表情を変える味わい深い急須で入れたお茶を、遥か遠く昔の利休達に想いを馳せながら飲む…粋なティータイムです。
参考価格 : 画像左 急須 11,900円(税込)画像右 焙烙 2,990円(税込)
2-4.パナマハット
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2016/05/218.html
トキージャ(パナマ草)という素材を用いた涼しげなルックスのパナマハット。
エクアドルで一つ一つハンドメイドされるパナマハットはしなやかで通気性にも優れ、日差しの厳しい夏も快適さを提供してくれます。
「パナマなのにエクアドル産?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は由来がハッキリしていないのだそう…
今の所、パナマ運河の労働者達が照りつける日差しから少しでも体を守るために着用していたからパナマハットと呼ばれている、という説が有力です。
見た目も涼しげなパナマハットを被れば、暑い夏がちょっとだけ楽しくなりますね。
参考価格 : 7,980円(税込)
2-5.ビーズのアクセサリー
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2015/11/202.html
南アフリカでハンドメイドされたビーズのアクセサリー。
ビーズ細工の文化を今もなお承継し続ける、南アフリカのズールー部族の女性たちの丁寧な手仕事によりビーズとは思えないなめらかな着用感を楽しむことができます。
彼女たちにとって、ビーズ細工技法を守っていくということは「文化の承継」のほかに、「ビーズを売って生活の糧にする必要がある」という意味を持っています。
南アフリカの働く美しい女性たちの汗と努力が生んだ「作品」を身につける…それこそ私たちが彼女たちにできる「称賛」の形です。
参考価格 : 1,800円(税込)
2-6.ほうき
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2012/03/031.html
極めてシンプルなフィリピン産のほうき。
フィリピン北部を中心にとれるヤシ科の植物の皮を裂いて乾燥させた「ブリ材」をまとめて束ねただけというホウキの原点とも言える品。
ブリ材はコシが強く耐久性も高いため、藁で作ったホウキと比較するとかなりタフな毛先です。
シンプルなルックスと侮ることなかれ!強靭で細かい毛先が、隙間に詰まった微細なゴミなどもしっかりと掻き出してくれるので庭の掃き掃除にも。
参考価格 : 1,080円(税込)
2-7.牛革のクラフトノート
出典 : https://sumally.com/p/1953627
現在は販売されていませんが、Found MUJIの中でもかなり人気の高かった牛革のクラフトノート。
表紙に牛革を使用しているため使い込むほどシワ感と光沢を楽しむことができます。
牛革のカバー部分とノート部分のクラフト紙を一緒に裁断しているため、切りっ放しのラフな断面が男心をくすぐる粋な仕様。
衝動買いしてしまいたくなる不思議な魅力を持った至極のノートです。
参考価格 : 現在取り扱われておりません
2-8.コシャー箱
出典 : http://www.muji.net/foundmuji/2012/07/061.html
牛革のクラフトノートに引き続きFound MUJIの中で現在も根強い人気を誇るコシャー箱。
フランスの公的機関で文書保存等の用途で使用されていたシンプルなドキュメントボックスです。
箱にもかかわらず何とも品のあるフォルムはスタッキング(重ねて)して置いても平置きしても雰囲気が出ます。
中に入れるものはあなた次第。ハンカチやタオルといった日用品や、大事な手紙や写真まで…
特に意味もなくモノをしまってみたくなる…魅力的なコシャー箱です。
参考価格 : 1,800円(税込)
3.Found MUJIってどこにあるの?
3-1.青山通りがフラッグシップ店
出典 : http://openers.jp/article/13204
通常の無印良品とは異なる高級感漂う佇まいのFound MUJI AOYAMA。
実は元々、第1号店として誕生した無印良品 青山をリニューアルし新たに生まれ変わったのがFound MUJI AOYAMAなのです。
接客スタイルも、無印良品では珍しい「密接にコミュニケーションをとる」タイプのスタッフさんが多く、アイテムの特徴や歴史に至るまで丁寧に説明してくださります。
3-2.店内の雰囲気
出典 : http://openers.jp/article/13204
間接照明を用いたまるで美術館のような内装は従来の無印良品のイメージを大きく異なります
店内のシェルフには一定の間隔で点々と商品や展示品が並べられ、シンプルで洗練されたアイテムの数々に心を奪われること間違い無し。
ただし、すごく欲しい!と思ったものが「販売している商品」ではない(つまり展示品)ということもあります。
時間に余裕があるときにじっくりと眺めつつスタッフさんに商品説明を受けると楽しいかもしれません。
デートスポットとしても是非。
3-3.アクセス
□ 住所…東京都渋谷区神宮前5-50-6 中島ビル 1-2F
□ TEL…03-3407-4666
□ 最寄り…東京メトロ銀座線 千代田線 半蔵門線「表参道駅」B2出口から徒歩2分
まとめ
Found MUJIでは頻繁に店内の品が入れ替わるため本日ご紹介した商品が次来たときにはもう仕入れられていないということも起こりえます。
素敵なアイテムとの一期一会の儚い出会いもまたFound MUJIの魅力です。
この洗練された世界観は是非店頭まで足を運んでお確かめください。