近年大人気のエアプランツは空気中の水分を吸って育つ、土のいらない不思議な植物です。
育てる手間がまりかからいので多忙な方の癒しアイテムとしても人気を博しています。
ですが、
「水をあげなくてもいいって聞いたのに枯れてしまった…」
「個体ごとに育て方が違うみたいでよくわからない…」
こんな悩みからせっかくのエアプランツが枯れてしまうことも。
今回はエアプランツと上手に付き合うためのお手入れ方法をご紹介していきます。
画像出典:A Tropical Garden
目次
1 エアプランツって何?
出典:lovegreen.net
エアプランツとは、パイナップル科、チランジア属に分類される植物のことをさします。
常緑の多年草で、山中や砂漠にある岩や木にくっついて成長していきます。
木にくっついていると、遠目に見て浮いているように見えることからエアプランツと呼ばれ始めたんだとか。
少し不思議な育ち方ですが、土に根を張らずに育つことができるのは、葉っぱが空気中の水分を吸収したり、運ばれてきた養分を吸収しているからなんです。
その特性から「エアプランツは水やりが不要」と誤認されてしまうんです。
エアプランツは水やりが不要なわけではないんです。
毎日いっぱい水をあげなくてもいいのですが、基本的にはエアプランツは水が大好き。
個体ごとの特性を理解して、それぞれにあった水のあげ方をしてあげることが必要になってきます。
2 エアプランツを上手に育てるための2つのポイント
2-1 風通しが良い明るい日陰で育てる
日光をこまめに当てれば生長が促されますが、強い日差しは枯れる原因になってしまいます。
さらに極端に寒さが苦手な個体がいるなど、エアプランツは極端な気温の変化が苦手。
一年を通して同じ環境の室内で育ててあげてください。
2-2 定期的に水をあげよう
毎日の水やりは逆に根腐れしてしまう原因になってしまいます。
ですが定期的に水分補給をしないとエアプランツが枯れてしまいます。
2〜3日に一回ぐらいは霧吹きで水をあげる、2週間に一回ほどは1晩水につけておくなどの手入れが必要になります。
エアプランツは乾燥しても見た目の変化があまりないので、気をつけてください。
3 エアプランツの育て方のスケジュール
エアプランツは気温に敏感な植物。
寒い時期に水をあげすぎてしまったり、暑い時期に水をあげなかったりするとすぐに元気が無くなってしまいます。
なので目安として下記のスケジュールを把握しておきましょう。
- 3~10月は2~3日に1回ミスティング(霧吹き)を行う
- 3~10月は1ヶ月に1回ソーキング(夜に水に6時間〜8時間ほど浸す)を行う
- 元気がないようなら、ミスティングをする水に肥料を混ぜる
- 11~2月はソーキングを控え、ミスティングを中心に行う
4 エアプランツ「ミスティング」や「ソーキング」の正しい行い方
エアプランツは、日中は水分の蒸発を防ぐために気孔を閉じて活動をやめているんです。
ですが一方、夜になると気孔を開いて空気中の水分を取り込んでいきます。
なので水やりのタイミングは基本的に夜と考えてください。
4-1 ミスティングの正しい行い方
出典:lovegreen.net
ミスティングとは、霧吹きで葉っぱ全体に水を吹きかける方法をさします。
週に1~2回を基本に、気孔の開いている夜間に行いましょう。
乾燥する季節は回数を少し増やし、湿度が高い梅雨や活動が鈍る冬の時期は回数を減らしても問題ありません。
4-2 ソーキングの正しい行い方
出典:http://ameblo.jp/
洗面台やバケツなどに水を張り、エアプランツをまるごと浸す水やりの方法のことです。
1ヶ月に1回〜2回ほど6〜8時間浸してあげましょう。
どんなに長くても12時間以内に水から引き上げて乾燥させてあげてください。
室温とほぼ同じ水温にするとエアプランツに負担なく水を吸収できます。
なので特に冬は水温が冷たくなりすぎないように調節してあげてください。
また、梅雨の時期は室内の湿度が十分高まるので、ソーキングは頻繁に行わないようにしましょう。
さらに、エアプランツを長く水に浸しすぎると、弱ってしまうんです。
よくありがちなのがソーキング後に乾かさないでそのまま放置してしまい、根腐れしてしまうこと。
ソーキングの後は、逆さにして水を切ってあげましょう。
乾燥させると、株の中心に水がたまらず、根腐れする心配がありません。
4-2-1 ソーキングはこんなタイミングでも有効です
- うっかり水やりを忘れてしまっていてカサカサになってしまった
- どう見ても乾燥しており、葉先が乾燥して内側にカールしている
- 旅行など長期間、水やりできなかった時
- 乾燥した日が続いた時
こんな時にもソーキングは効果的。
4-3トリコームが長いエアプランツへの水やりは慎重に!
出典:https://lovegreen.net
銀葉毛と呼ばれる白い器官がある個体があります。
この白い部分をトリコームと呼びます。
エアプランツには長さの長短はあれど、このトリコームがあります。
トリコームは水や養分を吸収する器官なんです。
このトリコームが長い個体などは水を取り込むことが得意な個体なので、ソーキングやミスティングのやりすぎには要注意!
5 エアプランツが枯れる原因と対策を知ろう
しっかりお手入れしていたつもりなのに、なぜか枯れてしまった…
エアプランツを育てたことがある方なら誰もが経験するであろうこの悩み。
できるだけエアプランツが元気に育つよう、元気が無くなってしまう原因と対策を理解しておきましょう。
5-1 水が足りずに枯れる
「水をあげなくて良いんでしょ?」と気軽に雑貨感覚で購入する方も多いですが、しっかりと生きている植物であることを忘れないようにしてあげてください。
気づいたときには葉っぱに生気がなく色も茶色、表面もシワシワになってしまうようなことのないように、ミスティングとソーキングで必要な分の水は与えてあげてください。
また、乾燥しやすいエアコンの空気の当たる場所には置かないことをオススメします。
5-2 水が多すぎて根腐れを起こしてしまう
エアプランツへのその愛情が強すぎて、毎日水やりをしてしまうのも実は問題。
水が足りないのも問題ですが、水が多すぎてもエアプランツは枯れてしまうんです。
デリケートですね。。。
気温が上がりやすい夏は、1日で根腐れしてしまうこともあるほど。
蒸れないよう風通しのよい場所で管理しながら、ミスティング、ソーキングを行ってくださいね。
まとめ
エアプランツは上手に育てればどんどん愛着もわいてきます。
エアプランツは、水をあげなくても育ち続けるわけではないんです。
適度な水やりと、生育環境に気をつけて育ててあげてくださいね。