ビジネスシーンで欠かせない「スーツ」。初対面の機会や、大事な打ち合わせなど「信用」に関わる場面が多いからこそ、しっかりと「デキる」印象を与えたいものです。
しかしスーツの正しい着こなし、マナーをしっかり守れている人はそう多くありません…。
スーツの着方、選び方の基本を身につけて、周りと差をつけましょう!
スーツを正しく着こなして「デキる」印象を与えられれば、ビジネスシーンでも強い味方になってくれますよ!
1 スーツを着こなす上で注意したい11のポイント
第一印象は見た目・服装が全てを決めると言ってもいいほど、ビジネスにおいてのファッションはとても重要です。
好印象を与えられるスーツの着こなしの基本のポイントをしっかり抑えておきましょう!
1-1 清潔感
髪型、ジャケット、シャツ、ネクタイ、パンツ、靴、小物などなど全てにおいて清潔感を心がけましょう。
シワや汚れがある状態では相手に不快な印象を与えてしまい、ビジネスで重要な「信頼感」を獲得することは難しくなります。
ちなみにスーツは、夏なら「2週間に1回」、冬なら「1シーズンに1回」はクリーニングに出しましょう。
1-2 肩
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スーツを選ぶ上で大事な「肩」。
「スーツは肩で着る」と言われる程大事なポイントです。
そのジャケットが自分に合っているかどうかは肩で決まります。
コツとしては自分の肩幅+1cmの肩幅を目安にしましょう。
1-3 ボタン
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ジャケットの一番下のボタンは留めません。
2つボタンは上だけ留める、3つボタンは上から2つを留めましょう。
段返り3つボタンジャケット(一番上のボタンが襟の裏の隠れ絵いるタイプ)は上の1つだけを留めましょう。
すべて留めるとシルエットがくずれてしまいます。
ちなみにスリーピーススーツのベストのボタンも、一番下は外します。
1-4 ポケット
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フラップ(ポケットについているフタ)は必ず外に出しておきましょう。
ポケットが中に入っている状態で販売されていることはあまりありませんが、マナーとなると意外と見落としがちなポイントです。
また、できるだけポケットには物を入れないようにしましょう。
スタイルが崩れて、だらしなく見えてしまいます。
1-5 袖丈
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腕をまっすぐに下ろしたときに、シャツが1.5cmほど出るようにするのが基本です。
シャツがジャケットの袖が汚れるのを防止してくれる効果もあります。
また、半袖シャツの上にジャケットを羽織ってはいけません。
ジャケットを着てネクタイを締めれば中は半袖シャツでもいい訳ではないんです。
半袖シャツは本来クールビズのために作られたものなので、半袖シャツのときはネクタイ無しが基本のスタイルです。
1-6 着丈
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腕をまっすぐに下ろした状態で、上着の裾がつかめるぐらいがベストな長さ。
お尻がギリギリ隠れるぐらいの長さのジャケットを選びましょう。
1-7 ネクタイ
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ネクタイは、太い方の端(大剣先)がベルトにかかるくらいの位置で結びましょう。
短すぎると気合が入りすぎたパーティースタイルのように、長すぎるとだらしなく見えてしまいます。
ちょうどいいところで結ぶのにはネクタイの長さや、体格、結び方によって変化がありますので、ちょうどいい位置を見つけておきましょう。
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1-8 ウエストは腰骨に合わせて
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ジャケットが肩なら、パンツは腰骨で履くイメージです。
サイズ感に関してはウエストは指が1本入る程度の余裕を持ちましょう。
緩すぎるとだらしない印象になりますし、パンツに縦じわが寄ってしまいます。
きつすぎるとパツパツな見た目、かつ着心地が窮屈になってしまいます。
指1本入る程度だと、歩いていてパンツが下がってきても腰骨のところでちょうど止まってくれます。
1-9 裾は長くしすぎないように
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裾は靴にあまりかからない程度の長さにしておきましょう。
基本はシングル、もしくはワンクッションで、かかとから1~2センチの長さで合わせましょう。
特に最近主流になっている細身のパンツ(裾幅20cm以下)は、靴にかかるかかからないか程度の長さのため、すっきりとした印象に見せてくれます。
1-10 靴下の色はスーツ、またはシューズに合わせて黒・ネイビー・グレーから選ぶ
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靴下の色はスーツの色、もしくは靴の色に合わせましょう。
スーツを着る際は、白い靴下や、くるぶし丈の靴下などはNGです。
スーツに合わせた色の靴下を選ぶことで、全体の統一感が生まれるだけでなく、パンツと靴下が繋がって足が長く見える効果も生まれます。
1-11 靴の色とベルトの色を揃える
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基本でありながらも、なかなか意識的に実践できている人が少ないポイントでもあります。
靴の色をベルトの色と揃えることで、全体にまとまりが生まれます。
知っている相手からすれば、「細かい部分まで気を遣えるきちんとした人」という印象も与えられるので、まずは黒い靴と黒のベルト、茶色の靴と茶色のベルトはセットで用意しておきましょう。
2 正しいスーツの選び方
ビジネスマンにとって、スーツは特に重要なアイテム。
もはやビジネスシーンにおける戦闘服と言ってもいいかもしれません。
最初はこだわりなく着ていたとしても、キャリアを積めば自分の身だしなみにも気を使いはじめ、今より良いものを選びたくなりますよね。
しかし、いざスーツを新調しよう思っても、
「どうやってスーツを選べばいいんだろう」と悩んでしまう人も多いはず。
この章では、「スーツの選び方」の基本的なポイントについてご紹介します。
今後スーツを選ぶ際、頭の片隅に置いてみてください。
2-1 スーツの種類について
ビジネスシーンからプライベートまで、シーンに合わせたスーツの着こなしが求められる場面も多く、それぞれに合ったスーツの種類の選び方、着こなし方を知っておく必要があります。
まずは「スーツの種類」について理解しておきましょう。
2-1-1 代表的な4種類のスーツの柄
柄選びはスーツ選びにおける最も楽しいポイントのひとつでありながら、スーツ姿全体の印象を決めるとても大切なポイントです。
柄や素材感は、季節によって合う、合わないがあり、多種多少なバリエーションの用意があります。
ここでは王道の柄、4種類をご紹介していきます。
無地
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スーツの定番カラー。
ビジネススーツでは特に定番の柄として知られていますが、無地でも濃淡によってスーツ全体の印象が変化します。
素材の良し悪し、コーデのレベルが浮き彫りになるため、無地は基本の柄でありながら奥が深い色です。
ストライプ
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ストライプの種類も多くありますが、代表的なのはチョークストライプとピンストライプ。
チョークストライプは太めのストライプが特徴の柄。落ち着いた印象、紳士的な印象のある着こなしを演出してくれます。
注意点としては、黒白などの濃淡がはっきりしている組み合わせの柄は避けましょう。ゴテゴテして見えてしまい、相手の印象を損ねる可能性があります。
ピンストライプは細いストライプの柄です。
無数の細かい点でストライプが作られている場合も。
クラシック柄のひとつで、幅広い着こなしに対応できる柄です。
一着は揃えておきたい柄ですね。
チェック
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チェックは組み合わせるアイテムの縞模様によって印象がガラッと変わります。どちらかと言えば、カジュアルな印象を演出してくれる柄です。
チェックの枠が太ければカジュアルに、細ければフォーマルな印象を与えてくれます。
ハウンドトゥース
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「千鳥格子」の名称で知られ、古典的な格子柄。2色で同じパターンを繰り返すデザインが特徴です。
少しクラシックな印象を与えてくれますが、温かみのあるデザインが多いために夏より秋冬に活躍してくれます。
2-1-2 シングルとダブルの違い
スーツの種類は大きく分けて、
・シングルスーツ
・ダブルスーツ
の2つがあります。
厳密に言えばスーツには色々な形、種類がありますが、まずは「スーツは大きく分けて2種類」と考えておきましょう。
シングルスーツとダブルスーツの大きな違いは、「ボタンの付き方」です。
・シングルスーツ
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シングルスーツは前のボタンの並び方が一列のデザイン。ビジネススーツの定番です。もっとも一般的なスーツですね。
・ダブルスーツ
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ダブルスーツは、前のボタンの並びが二列あり、上着の打合せ部を重ね合わせるデザインが特徴です。ボタンの数は4つ〜6つなどバリエーションも豊富。
ビジネスシーンではあまり見かけませんが、フォーマルな印象、クラシックな印象を与えてくれるスーツです。
2-1-3 2ピーススーツと3ピーススーツ
細かいスーツの種類としては、
・2ススーツ
・3ピーススーツ
の2パターン。こちらも覚えておきましょう。
・2ピーススーツ
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2ピーススーツは、「ジャケット、スラックス」の2アイテムで構成されるスーツです。
一般的に見かけるスーツの種類は2ピーススーツです。
・3ピーススーツ
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3ピーススーツは、「ジャケット、スラックス、ベスト」の3アイテムで構成されます。(三つ揃えとも言われます)
ジャケットを着ればビジネスシーン向けに、ベストだけだとカジュアルな着こなしも可能です。
2-1-4 2つボタンと3つボタンのスーツの違い
スーツの種類はボタンの数で分類することもできます。
・2つボタン
・3つボタン
主にこの二つのタイプがあることを覚えておきましょう。それぞれの特徴についてご紹介していきます。
・2つボタン
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前ボタンが2つのスーツは、「2つボタン」タイプと呼ばれ、現代のスーツの主流となっています。
ボタンの数が2つだとネクタイが見える「Vゾーン」が広くなるため、シャープな印象の着こなしが可能です。
ビジネスにも冠婚葬祭にも使える定番タイプなので、一着は持っておきたいですね。
・3つボタン
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前ボタンが3つのスーツは「3つボタン」タイプと呼ばれます。実は10年以上前に流行した形。
ボタンの数が3つになることにより、着用した時の印象はクラシックなものになります。
年代問わず、未だに根強いファンが多いスーツでもあります。
2-1-5 代表的な2種類の襟(ラペル)
スーツで重要なポイントが「襟(ラぺル)」です。
デザインは同じでも流行により幅の長さが変わります。
特に代表的な2つの襟の種類についてご紹介していきます。
ノッチド・ラペル
ひし形の襟で、シングルスーツ定番の襟です。
ラペルの幅とネクタイの幅を合わせると、よりキレイにスタイルがきまりますよ。
ピークド・ラペル
ピークは「先の尖った」という意味です。
ピークド・ラペルは下襟の先端が上に向いている襟。ダブルスーツに多く、ドレッシーな印象です。
2-1-6 代表的な3種類のベント
スーツの後ろ姿の印象を決めるポイントが「ベント」です。
ベントとは背広の後ろ見頃(うしろみごろ)に入っている「縦の切れ目」のこと。
この切れ込みがあることにより、着心地や動きやすさをUPさせてくれます。
この章では代表的な3つのベントについてご紹介します。
出典:http://studenckaelegancja.pl/2014/07/o-anatomii-marynarki/
センターベント
写真左側のようにスーツの後ろ身頃部分の中心に縦に切れ目が入っているものです。
スタンダードなタイプのため、ビジネスシーンでよく見かけるデザインです。
そもそもベントは、乗馬の際の窮屈を解消し、動きやすくするために考案されたと言われています。
センターベントは、乗馬をする際にジャケットの引っ掛かりを避け、動きやすさを追求した作りをするために作られたのだとか。
サイドベンツ
写真右側のスタイル。
サイドベンツとは、スーツの後ろ身頃の両サイドに縦に切れ目が入っているものを指します。
スーツのマナーでは、ベントの切れ目が広がっていない状態が良い着こなしとされていますので、体型的にヒップが大きめの方は、サイドベンツを選び、ベントが開かない着こなしをするのがオススメですよ。
サイドベンツはどちらかと言えばクラシックな印象を与え、ゆったりとしたシルエットのスーツに多く見かけられます。
サイドベンツの歴史は実は長く、騎士が腰に剣を差していたのが名残だと言われています。
そのせいかイギリス製のスーツにこのサイドベンツタイプがよく見られます。
捕捉ですが、サイドベンツのみ「ベントではなく、ベンツ」と呼ぶのは、ベントが2本(複数)であるからです。
ノーベント
ノーベントとは、スーツの後ろ身頃に切れ目がないものです。
基本的にノーベントのスーツは冠婚葬祭などに着るフォーマルスーツ(礼服)に該当します。
「ノーベントは礼服」と覚えておきましょう。
2-1-7 値段ごとのスーツの違いについて
スーツの価格帯はブランドによって大きく異なります。
安いもので1万円台、ブランド品であれ20万円以上の物もあり、「スーツの価格は天井知らず」と言われることもしばしば。
もちろん安ければお財布には優しいのですが、安い物にはそれなりの理由があります。
ブランドごとでも特徴や価格が異なるので、自分の好みにあったブランドを探してみるのも大切です。
大まかな価格帯に分けて、スーツの特徴をご紹介していきます。
10,000円〜20,000円前後のスーツ
この価格帯のスーツは大手ショッピングモールなどで主に販売されています。
一概に全てと言うわけではありませんが、この価格帯のスーツは縫製工賃が安い海外生産がメインなので、品質が高いとは言い切れません。
スーツの印象を決定づける「ラペル」をはじめとして、縫製に対してこだわりがあるとは言えず、「ばっちり決まっているスーツ」と思われることは多くないはずです。
【特徴】
・素材:ポリエステル50%・ウール50%などの混紡スーツ
・生地:中国製(一例)
28,000円〜35,000円前後のスーツ
各スーツブランドで販売されている価格帯です。
既製品のブランドであれば、大体この価格帯のものがベーシックな価格(上下セット)として取り扱れています。
飛び抜けてクオリティが高い物が多いわけではありませんが、サイズ感やカラーバランスなどで十分「決まってる」印象を与えることは可能です。
ワードローブを全て高価なスーツで揃えるのは現実的ではないので、この価格帯のスーツを揃えていくのが無難と言えます。
【特徴】
・素材:ウール100%のもの(ウール100%は良いスーツの基本です。商品によっては混紡のものも)
・生地:高級品に使われるインポート生地ではなく、価格を抑えた「国産生地」を使用
38,000円〜70,000円前後のスーツ
高級生地を使用する価格帯。生地の元となる「原糸(げんし)」が非常に細いのが特徴です。
その糸で織られたスーツは柔らかく、より体にフィットした仕立てになります。
この着用感は「高級インポート生地」でしか体感できないとも言えます。
この価格帯のスーツを着用していれば「あの人、いいスーツ着てるな…」と周囲からの好印象も得られるでしょう。
28,000円〜35,000円前後のものと比較すると、スーツの生地が国産品から海外品にグレードアップしている点が大きな違いです。
逆を言えば、35,000円を超えるスーツで、ウール100%ではなく、高級生地を使っていないものは良いスーツとは言えないでしょう。
【特徴】
・素材:ウール100%
・生地:高級インポート生地(例:イタリア製など)
3 ワイシャツの選び方
カラーが限定されるスーツの着こなしで、「オシャレさ」を演出してくれるワイシャツ。
ネクタイ同様、カラーやパターンが多く、相手に与える印象を大きく変えられるアイテムです。
場合によっては主役級の存在感があるワイシャツは特にしっかり押さえておきたいポイント。
スーツのコーデ時に得に大事になってくるポイントなので、しっかりとアイテムや柄、色が与える印象と、使い方をイメージできるようにしましょう。
3-1 ワイシャツの色が与える印象
まずは一般的にワイシャツの色が与える相手への印象をご紹介します。
もちろんワイシャツだけでなくネクタイにも当てはまる色の印象です。
ビジネスマナーとして参考にしてみてください。
- 青色 …礼儀正しい、信頼できる印象。目上の人と会うときや、大切な商談などにオススメ。
- 水色 …爽やか、知性な印象。 季節感や若さをアピールしたいときに。
- 赤色 …力強く、社交的な印象。華やか。 情熱を感じさせたい勝負の日や、デートにも。ビジネスシーンで赤いシャツは難しいですが、ネクタイは揃えておきましょう。真紅はインパクトが強いので、少しトーンを落としたアイテムをお勧めします。
- ピンク …優しい、気配りができる印象。 女性とのコミュニケーションを円滑にしたい日に。
- 黄色 …明るい、親しみやすい印象。 コミュニケーションカラーとも言われます。初対面の人と会う日や発言力が欲しいときに。
- 緑色 …穏やかで話しやすい印象。 安心感を与えたい日、トラブルを避けたい日に。
- ブラウン… 堅実、落ち着いた印象。 心身を安定させたいとき、大人の余裕を感じさせたい日に。
- グレー …慎重で冷静な印象。 交渉、顔色を読まれたくないシーンに。
ビジネスシーンでは白のシャツが基本になりますが、ビジネスマナーを理解した上でオシャレなワイシャツを着こなすことが大切です。
もし色を選べる環境にある場合は、「相手にどういう印象を与えるか」を意識しましょう。
3-2 ワイシャツの柄の定番の種類
ワイシャツの雰囲気に大きく影響を与える様々な種類の柄。
シーンによって適切な柄、適していない柄もあるので、しっかりチェックしておきましょう。
ストライプ
柄の定番となっているストライプ。線の太さや間隔など種類が非常に豊富。
無地のシャツに加えて何着かは持っておきたいデザインです。
薄い色のストライプであればネクタイの柄は比較的自由に選べますが、ストライプが濃い場合は、ネクタイは無地の物を選びましょう。
なかでも同じ太さのラインが等間隔で並んでいるオーソドックスなタイプのストライプ柄のことを、ロンドンストライプと言います。
別名ブロックス・ストライプとも呼ばれます。
ストライプの主張が強いため、カジュアルな印象のシャツが多いのも特徴。
ビジネスシーンで使う場合は相手と自分の業種、関係値も考えて選びましょう。
逆に細い線が特徴となっているストライプ柄のことはピンストライプと呼ばれます。よく見えると細かい点で構成されている場合も。
大人っぽい印象に見せてくれますが、特にシャツではブラック×ホワイトなど色のトーンがはっきり分かれてしまうものは避けましょう。
あくまでさり気なく取り入れる使いかたがオススメです。
チェック
格子模様とも呼ばれ種類が非常に豊富。カジュアルからビジネスシーンまで用途が幅広いのが特徴です。
活動的で、こなれた印象に見せてくれます。
ピンの先端のような極小の点で構成されているチェックの事をピンチェックと呼ばれます。
別名ミニチュア・チェックとも呼ばれています。
色合いによっては一見すると無地に見えるほど細かいものも。
色が強い物の場合、オシャレさは高いのですが、フォーマルさに欠けてしまいます。
シーンを選んで使いましょう。
上記のように大き目の柄をウィンドペンチェックと言います。
窓の格子のような単色の細い線で四角形を構成しているチェック柄で、シンプルで上品な雰囲気です。
線が細いと上品に、線が太いとカジュアルな印象に。
3-3 ワイシャツの形状(シルエット)の種類
実は様々な仕立ての形があるワイシャツ。
ワイシャツ前面のボタン部分や背中部分にプリーツ(折り畳み縫い)が入っていたり、雰囲気やシルエットに影響する要素が多いんです。
印象はもちろんですが動きやすさにも関係するポイントですので、特徴をしっかり理解しておきましょう。
フレンチフロント(裏前立て)
ワイシャツの前立ての部分が内側に折り返されているシンプルなデザインです。
クラッシックスタイルが好きな方におすすめです。
フライフロント(比翼仕立て)
ワイシャツの前立てが2重になっており、内側にボタンホールが施されているのでボタンが見えません。
フォーマル向けのシャツに多く見られます。
バックダーツ
背中の左右にダーツ(つまみ縫い)が施されているタイプです。
ウエストラインが絞られるため、前から見えてもすっきりとしたシルエット。
細身に見せたい人におすすめのタイプです。
サイドプリーツ
背中の肩下の左右にプリーツが施されているタイプです。レギュラーカラーやワイドカラーといった衿型のシャツに使用されることが多いデザインです。
肩まわりが動かしやすいのも特徴。
センターボックス
衿型がボタンダウンのシャツや、トラッドタイプのシャツに使用されることが多いデザイン。
こいらも肩まわりを動かしやすい形です。
3-4 良く使われるワイシャツの襟(カラー)6種類
あくまで一般的なビジネスシーンに限定するならば、数十種類も襟を知らなくても問題ありません。
ご紹介する6種類をまずは押さえておきましょう。
レギュラー
レギュラーは最も一般的なカラーです。
襟の羽(衿羽)の開きは65°前後。衿羽が短い形をショートポイントカラー、長い形をロングポイントカラーと呼びます。
レギュラーカラーのワイシャツは、ビジネス、フォーマルとシーンを選ばず、どんな場所でも身に着けることができます。
何着かは持っておきたい種類です。迷ったらこのカラーのシャツを選べば間違いはありません。
衿羽の長さが短すぎるとカジュアルな印象に、長すぎると見た目のバランスが悪くなってしまいます。
ワイドスプレッド
衿羽の開きがレギュラーよりも広い(100~120°前後)カラーはワイドカラー(別名ウィンザーカラー)と呼ばれます。
衿羽の開きがレギュラーとワイドの中間(90°前後)のものをセミワイドと呼びます。
「ワイドだと衿羽の開きが大きすぎるかな・・」と感じる方はセミワイドを選んでみてください。
ワイドの良い点は、首回りがスッキリして見える点です。そのためか最近はワイドが人気な傾向があります。
ワイドに関しても衿羽の長さが短すぎるとカジュアルな印象になります。
コーディネートがしやすいので、レギュラーと並んでオススメです。
ボタンダウン
ボタンダウンは衿羽にボタンがついた形です。この形の場合、衿羽の形や開きの角度はレギュラーと同じものが多くなっています。
ネクタイを外しても使えるシャツです。クールビズでもよく使われます。カジュアルシーンで活躍してくれるシャツです。
ボタンダウンシャツは、レギュラーやワイドに比べるとカジュアルな印象です。
そのため、仕事用としてボタンダウンの形を選ぶ場合は、無地のアイテムをチョイスしましょう。
クレリック
クレリックシャツは、衿やカフスが白無地でできているシャツです。
一説によれば聖職者(クレリック)が着ている服に似ていることからこう呼ばれるようになったと言われています。
デザイン性が高いシャツなので、オシャレに着こなす事ができます。
クレリックシャツを選ぶ場合、スーツやネクタイは無地をおすすめします。
クレリックのボタンダウンはカジュアルよりの印象となります。そのためビジネスシーンでは注意が必要です。
通常のボタンダウン同様、レギュラーシャツよりもおしゃれに着こなしたい人はチャレンジしてみても。
ウイングカラー
ウイングカラーシャツは衿先が首から離れて開いている形です。結婚式のタキシードやパーティーなど、フォーマルな場所で着用する形です。
鳥の翼のように襟先が折り返され開いていることから名前がついています。
蝶ネクタイやアスコットタイとの相性がいいため、フォーマルシーンでこそ活躍しますが、ビジネスシーンでは避けましょう。
ドゥエボットーニカラー
ドゥエポットーニとはイタリア語で「ボタンが2つ」という意味です。
襟高がやや高く、襟羽が大きめ。第1ボタンのところに2個ボタンがあるのが特徴。
襟が高く、大きく開くので、存在感をアピールすることができますが、着こなしは少し難しめ。
選ぶ場合は、ノータイで前を開けて着こなすのがおすすめです。
3-5 代表的な3つの素材
- シャツに最もよく使われる3つの素材を解説します。
世の中の衣類のこの3つの素材で作られていることがほとんど。
ビジネスシーンやシャツに限らず、覚えておくと便利です。
綿
出典https://shop-list.com/women/kawaicat/10017243/
もっともポピュラーな天然繊維です。
吸湿性と保温性があり、通気性に優れ、サラッとした感触が特徴。水に濡れた状態だと繊維の強度が上がるため、洗濯に強いのがメリットです。
熱にも強いので、アイロン仕上げを高温で行うことができます。
欠点はシワになりやすいこと、水分によって収縮しやすいこと。ビジネスシーンで使うときは特にシワに気をつけましょう。
麻
出典http://www.e-nemunoki.com/asasheet.html
天然繊維の中で最も強い素材です。
シャリ感と清涼感があり、通気性に優れています。水分の吸収や発散が早く、 洗濯で汚れを落としやすいといった特徴から、高温多湿な夏に最適な素材といえます。
生地に若干光沢があり、ひんやりとした肌触りから、暖かい時期に最適です。
またどんどん身体に馴染んでくるため、着れば着るほど自分の色が出せるところも魅力の一つ。
欠点はしわになりやすいこと、手ざわりが硬いこと。
亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)という植物の茎の皮、または葉の繊維が衣料用に使われています。
ポリエステル
出典http://roomwears.blog.fc2.com/blog-entry-15.html
化学繊維のひとつ。弾力性が高く、しわになりにくく、型くずれを起こしにくいのが特徴。
また、他の繊維との混紡交織性に優れており、吸湿性が低く、すぐに乾き、水による収縮がなのも魅力的。
熱可塑性(形をつくって熱を加えると、その形が固定される性質)があるため、形態安定素材にも使用されています。
3-6 シャツの生地(織り方)を知ろう
シャツの着心地、印象、耐久性により影響するのは「生地」です。
少し専門性の高い言葉もありますが、ワンランク上の目線でシャツを選ぶ事が出来ます。
同じ色のシャツを生地違いで揃えれば、もっとシャツが楽しくなります。
ブロード
たて糸とよこ糸に同じ太さの糸を使用して、たて糸をよこ糸の倍程の密度で織った平織りの生地。
表面になめらかな光沢があり、糸が細くなる程光沢が増します。
オックスフォード
オックスフォードシャツ、ボタンダウンシャツに代表される生地です。
たて糸・よこ糸を2本ずつ引きそろえて、平織りにした生地です。斜子織りとも呼ばれます。
比較的厚地で光沢があり、織目がはっきりしています。
ソフトで通気性があり丈夫なのも特徴です。
ロイヤルオックスフォードやピンポイントオックスフォードと呼ばれる生地は高い番手をつかっているため光沢が増し、 しなやかで上品、素材感がはっきりしており、ワンランク上の着こなしができます。
たて糸・よこ糸を2本ずつ引きそろえたうえ、たて糸に色糸、よこ糸に白糸を使用して織ったものをオックスフォードシャンブレーといいます。
サテン
たて糸とよこ糸の交わる組織点をなるべく少なくし、その組織点を連続しないように分散、 さらに布面にたて糸、もしくはよこ糸のどちらかだけを緻密に浮かせて並ばせた繻子織りの生地。繻子ともいいます。
なんだか難しそうですが、独特の光沢があり、とても滑らかく、肉厚で優雅なものが多いのが特徴です。
この素材で作られる製品は、ドレッシーな衣装に適しています。
ちなみに絹を用いた本繻子(シルクサテン)、綿繻子(綿サテン)、毛繻子なども。
シャンブレー
たて糸に色糸、よこ糸に白糸を使用した平織りの生地。
薄手で艶があり、淡いパステルカラーが特徴です。
カジュアルなシーンでよく見かける生地ですね。
ローン
細い番手を使用し、密度を粗くした平織り生地です。
薄手の素材でさらさらとした上品な感じがある。
ローンはもともと、フランスで作られた薄手のリネン織物のことを指します。
そのため適度なハリがあって、麻の風合いを持たせて仕上げているのが特徴です。
ボイル
細い強撚糸(ボイル糸)を使用した平織り生地です。薄手で通気性、シャリ感があるため、夏用素材に向いています。
たて糸・よこ糸の両方に双糸を使用したものを本ボイル、よこ糸に単糸を使用したものを半ボイルといいます。
刺子織
平織りなどの生地に、刺繍をしたかのようにやや太めの糸を浮かせて織り、ストライプやチェックといった柄・模様を表現したものです。
ビジネスシーンでは、あまり主張しない柄をチョイスしましょう。
絡み織
綟り織(もじりおり)、綟子織(もじりおり)、搦み織(からみおり)ともいいます。
たて糸を互いにもじり合わせながら、よこ糸を打ち込んだ織物です。
布全体に小さな網目状の隙間があるので通気性が高く、涼しげな外観とさわやかな肌ざわりが持ち味です。
ツイル
綾織ともいいます。たて糸、よこ糸をそれぞれ2本以上の間隔で交差させる織り方。
平織に比べると交差が少なく浮糸が多いため、地厚の生地感に。
また表面に出る糸の面積が多く光沢があり、ななめに畝(うね)が起きます。
フランス綾
たて糸またはよこ糸を2本以上引きそろえて、 よこ糸やたて糸に交錯して組み合わせて織った生地です。
ツイル地のように、ななめに畝(うね)が現れることが特徴です。
高級感があり、ドレッシーな印象。
地合いがやわらかで、しわ寄りが少なく自由感があり着心地の良さも着目したいポイントです。
カルゼと呼ばれる場合は、フランス綾より少し大きめの綾織のこと。イギリスのサフォーク州の毛織物産地「カージー」からきたといわれています。
バスケット
籠織、網代織、斜子織ともいいます。
たて糸、よこ糸ともに2本以上の糸をそろえて織った生地で、カゴの目のように見えることからこう呼ばれるそうです。
そのままのネーミングですね
ヘリンボーン
ヘリンボーンとは英語でニシンの骨のこと。
模様がニシンの骨に似ているので名付けられたようです。
日本語での呼び名は杉綾織。山型の連続した模様が杉の枝のように見えることからだそうです。
ドビー
織り糸で柄を出す、変わり織りの1種。
ドビー織機で織ったものです。柄に光沢が出て素材感・高級感のある生地ができる。
ハチス、ピケ、ツイルなど、さまざまな柄織生地がふくまれます。
ドビー織機を使って織ったものはどれもドビークロスと呼ばれますが、特に決まった組織名を持たない変わり織りをドビー・ファンシー・クロスと言います。
ジャガード
こちらも変わり織の1種。
織り糸で柄を出す、、ジャガード織機で織ったものです。
さまざまな柄織生地がふくまれます。
色遣いと柄の組み合わせで、デザインはほぼ無限に創り出せる織り方と言われます。
ジャガードは、ドビーと同様に変わり織りの一種ではありますが、ドビーよりも大柄で複雑な紋様を織ることができます。
ジャガードとは、フランス人のジョセフ・マリア・ジャカールがこの織機を開発したのが由来。
4 ネクタイの選び方
スーツやシャツと合わせる時、悩んでしまうのが「どんなネクタイを選ぶか」。
選んだ色と柄によって相手に与える印象が大きく変わるので、手を抜けないポイントです。
ビジネスシーンにおいては、ネクタイも自分をアピールする大事なアイテムになります。
4-1 間違いのないネクタイ選びの基本
スーツのコーディネートにはネクタイが欠かせませんよね。
ネクタイの色や柄によって、同じスーツやシャツでもずいぶんと印象が変わります。
近年では、クールズの浸透により、ビジネスシーンでネクタイを着用しない事も多くなりました。
しかしフォーマルなビジネスな場ではネクタイは必須です。
センスがいいネクタイ選びをして、よりデキる印象を手に入れましょう。
4-1-1 基本的なネクタイの選び方
世の中にはとても沢山のネクタイがあるため、ひとえにセンスの良いネクタイと言ってもなかなか難しいものです。
とくに実際にネクタイを選ぶ場面では、どのネクタイがいいのか判断に迷ってしまうことも。
ネクタイを選ぶ際は、全体のバランスを考えることが重要になってきます。
スーツとネクタイのコーディネートとにかく全体のバランスが大事です。
ネクタイだけ浮いて見えてしまっては、コーディネートはできません。TPOに応じたネクタイ選びを行いましょう。
4-1-2 ネクタイの色の選び方は?
ビジネスにおけるスーツの定番の色、ネイビーやグレーです。
ネクタイは、まずスーツの色に合うような色を選びましょう。
最初のうちは柄よりも色を重視して選びましょう。
下の図を意識するだけでネクタイのチョイスやコーデがしやすくなるはずです。
上のように、色をリング状に並べたものは「色相環」と呼ばれます。
隣り合っている色や近い位置にある色のことを「同系色」、正反対の位置にある色を「補色(反対色)」と呼びます。
同系色同士だと落ち着いた印象を与えてくれますが、インパクトには欠ける傾向があります。
補色同士は互いを引き立たせ、目立たせることができます。
しかし鮮やかな色同士を合わせると見た目にうるさいので、どちらかを落ち着いたトーンにすることが重要です。
例えばブラウンはオレンジと近い色なので、ブルーとは補色関係になり、相性が良い色の組み合わせとなります。
4-1-3 スーツと同色系のネクタイを選ぶ場合
スーツ・ネクタイ・シャツを同色系でまとめることは、失敗も少なくコーデもしやすいです。
もちろん全部同じ濃さのアイテムを使ってしまうとおかしなことになってしまうので、濃淡でメリハリを付けましょう。
ネクタイの色を選ぶときは、シャツよりも濃い色を選ぶのが基本とされています。
同系色でまとめたコーデに少し変化を出したいという場合には、ネクタイを別な色にしてみると印象が変わります。
その場合は沢山の色を用いずに3色以内でまとめるととすっきりとした印象になります。
4-1-4 スーツと反対色のネクタイを選ぶ場合
同色系でまとめると落ち着いた印象になりますが、反対色(補色)のネクタイを選ぶと派手な印象になります。
シャープな雰囲気を作り出してくれます。
例えば濃紺のスーツに赤いネクタイの組み合わせは、インパクトのある力強い印象を与えます。
成功させたい商談や、プレゼンテーションといった場に有効な組み合わせです。
季節によってその季節のイメージの色や素材ののネクタイに変えるのもオススメです。
4-2 覚えておきたい代表的なネクタイの柄
ネクタイにも様々なデザインがあります。
ここでは特によく使われるネクタイの柄の種類を理解していきましょう。
ソリッド(無地)
ソリッド(無地)のネクタイは基本中の基本です。
色選びももちろん重要ですが、素材感の良し悪しも注目したいポイント。
無地のネクタイは、柄物のシャツにも合わせやすい万能アイテムなので、何本持っていても困りません。
ストライプ
ストライプは特にオーソドックスと言える柄です。ストライプ柄でも、幅や色の組み合わせによって様々な種類があります。
覚えておきたいのは斜めにストライプが流れるレジメンタルと呼ばれるデザイン。
イギリスを起源としたレジメンタルのネクタイは、左肩から右肩下方に向かう自分から見て右下がりのストライプが基本です。
それに対して右肩から左肩下方に向かうストライプはリバースとも呼ばれ、ブルックスブラザーズが初めて商品化したと言われるアメリカ式のスタイルです。
ドット
ドットにも様々な種類があります。ピンドットと呼ばれる細かいのドット柄は、最もフォーマルな柄とされています。
このピンドットのタイプは1本は持っておくのをオススメします。
パーティーシーンでもビジネスシーンでも使えるるので、重宝します。
チェック
昔から親しまれている伝統的な柄。タータンチェック、マドラスチェック、ギンガムチェックなどの種類が代表的です。
カジュアルな印象やアクティブな印象を与えるため、フレンドリーに接したいシーンなどに向いています。
クレスト
トラッドの代表的な柄の1つです。ヘラレディックとも呼ばれる、いわゆる紋章柄(日本でいう家紋のようなもの)を指します。
クレストとストライプの組み合わせたネクタイの柄は、ロイヤルクレストと呼ばれます。
小紋
小さな紋様を配置した柄です。規則的に配置された柄、不規則に配置された柄両方があります。
小さな柄を決まったパターンで配置する模様のほうが、上品な印象を与えてくれます。
オンオフを問わずどんな場面でも使えるので、持っておくと便利な柄です。
4-3 ビジネスシーンで避けたほうがいい色や柄は?
派手なピンク色や紫色、季節外れの色はNG
ピンクは明るく、差し色に適した色ですが、ビジネスの場では万人ウケするわけではありません。
また、紫は神秘的なイメージを持たれ、コントロールしにくい人物という印象を与えてしまう事も。
夏に茶色、冬に薄い青色など、季節外れの色も避けましょう。
大きな柄や、雑多な柄は避けよう
太すぎるストライプや大きすぎる水玉、ペーズリー柄などはカジュアルな雰囲気が出てしまいビジネスには不向きです。
安心感あるオーソドックスな柄のアイテムを選びましょう。
5 第一印象の重要性
スーツの基本的な部分の解説をしてきましたが、なぜビジネスシーンで特にスーツが大事なのでしょう?
もちろんビジネスリテラシーやプレゼンテーション能力や人間性はとても大切です。
人に与える第一印象という観点からスーツが大切に考えられている理由を解説していきます。
結論、「第一印象の良し悪しが、その後の関係を左右する」からです。
よく言われる言葉ですね。
ビジネスの現場に身を置く方々は、少なからずこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか。
第一印象が決まる時間は、1秒から6秒と言われています。
これを「初頭効果」と言います。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
良い初頭効果はその後のコミュニケーションを良く働かせ、悪い初頭効果を拭い去るには時間とエネルギーが必要になります。
付き合いが長い相手ならまだしも、初対面の人やよく知らない人に関しては、身だしなみや態度など外見からさまざまなことを想像し、判断するものなんです。
第一印象で、相手に「冷たい人」という印象をもたれると、ネガティブなイメージのままになってしまいますし、
その反対に、第一印象で「温かみのある人」という印象をもたれると、
「はっきりものを言うけど、優しい人」「ちょっとクセはあるけど、人間味のある人」など、少し懸念点があったっとしてもポジティブに解釈される傾向があります。
この初頭効果は、刹那的な感覚ではなく、後々の関係にまで影響を及ぼすものです。
そんな初頭効果、これをビジネスシーンで応用できれば、とても効果的ですよね。
初対面のタイミングで、「仕事できそう」「信頼できる」「誠実そう」という印象を与えられれば、その後のビジネスを有利に運ぶことができます。
「~『人間が外部から得る情報の八割程度は視覚から得ている』
と言われているほど、その存在は大きい。」
(「『見える化』~強い企業をつくる「見える」仕組み~」 遠藤功著)
事実、「デキる」ビジネスマンは、ビジネスシーンで好印象を与えられるようなスーツの着こなしをしていますね。
身だしなみがいつもだらしなく、相手に不快感を与えてしまっては、ビジネスマンとして仕事に携わる自覚が欠如していると判断されても仕方ありませんよね。
本人はどんなにやる気でも、そのように判断されてしまうのは仕方ありません。
「外見は中身の一番外側」という考えかたもあるぐらいです。
身だしなみをおろそかに考えている人は少なくないでしょう。さらに「大切なのは中身だ」と反論する人も必ずいます。
もちろん大切なのは中身ですが、人格や考え方、心の状態まで外見に表れるのだとしたら、身だしなみをおろそかにしてはいけませんよね。
まとめ
いかがでしたか?
スーツの基本的な着こなし方、選び方などをご紹介しました。
清潔感、サイズ感をしっかり大切にし、色が与える印象を意識して着こなせば、周囲から一目置かれることは間違いないでしょう。
かっこよくスーツを着こなして、ビジネスシーンで差をつけてみてくださいね。
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